みずたも

いまだ方向性の定まらないたわ言だまり

コロナ禍の夏休み旅行

どこにも行けない、どこにも行かない夏休みの予定だった。

どこに行くにも何をするにもリスクを伴うわけで、家にこもっている方が安全に違いない。

 

 

ただ。ただ。

子どもの夏休みは有限だ。子どもはいつまでも子どもでいるわけではない。子ども時代の夏というのは、あと何回残されているのだろう。

泳ぐ子どもの、あの、輝く幸せな顔を見れないで終わる夏は、なんとも悲しすぎる。

どうにかして、安全に、リスクを最小限に、夏を楽しむ旅をできないものか。

スマホとにらめっこがはじまる。

 

子どもとの旅は、たいてい、大きなホテル滞在の場合が多い。

ビュッフェが大好きな子どもと、それぞれ食べたいものをお腹いっぱい食べるのは楽しい。ホテル併設のボーリングや卓球、ゲームセンターなんかでほろ酔いながら遊ぶのも、とっても楽しい。

ホテル内にプールがあれば最高だし、時間を忘れて泳ぐのも楽しい。

大きなお風呂で、のびのび入浴するのもまた楽しい。

 

それが。

今や、そのどれもがスリリング。子どもの触れるもの、口にするもの、全てにヒヤヒヤしてしまう。そんな旅はイヤだ。疲れてしまう。

 

値は張るものの、県内の貸別荘なんてどうだろう?部屋についたら、できるところは全て消毒しよう。家族以外との接点は最小限になるだろう。食事も自分たちで用意できる。

もちろん移動は自家用車、公共のものは利用しない。

プールは色々と気になるから、海で泳ぐのはどうだろう?海水浴場は閉鎖されているから、波が高くなく、危険の少ない海岸で、少し水遊びなら大丈夫だろうか?

訪問先に危険を持ち込んでしまうことも絶対に避けなくてはならない。

 

考え、調べ。

 

貸別荘はすでに日程の空きが少なく、良いところを見つけられなかったので、波の穏やかな海まで徒歩1分という、部屋数の少ないペンションを予約した。

人の集まりそうな観光は無し。朝早くに、漁港で釣りをしてから、ペンションに車を停めて海水浴。

スーパーで食料品を買いためて、部屋で食事をし、夜はペンションのお庭をお借りして手持ち花火。

 

結果、顔を見てお話したのはペンションのオーナーさん、チェックインとチェックアウトの手続きのみ。

その他、接点があったのは、スーパーの店員さん。のみ。

海は、ほぼ貸し切り。

 

 

…よかった…。

楽しかったよ。いままでの旅とはぜんぜん違ったけど。よかったよ。

 

涙が出そうよ。色んな気持ちが溢れそうよ。

まだまだ続くであろう、この日々を、また、気持ち新たに頑張っていこう。